スワドルアップを着ると寝てくれる赤ちゃんは多く、必需品となっている家庭も少なくありません。
しかし着用した姿が独特なためかこんな心配も耳にします。
窮屈でかわいそうじゃない?
成長の妨げにはならないの?
窒息など事故の危険はないの?
そんな疑念を解消するため,これらのリスクが本当にあるのか,また安全に使うにはどうしたら良いのかを詳しく解説していきます。
スワドルアップ|窮屈で苦しい?
スワドルアップを着ると下記画像のように腕がバンザイの状態で固定されます。
それが赤ちゃんにとって窮屈そうに見えるため「かわいそうでは?」と不安に思う方もいます。
スワドルアップを着た赤ちゃんは窮屈なのでしょうか。
赤ちゃんにとっては快適
赤ちゃんの身体の状況から考察すると、むしろ快適だといえます。
赤ちゃんに直接聞くことはできませんが、気持ちを推察しながら解説していきます。
苦しくないの?
ママのお腹の中にいたときと同じだから大丈夫!この体勢だと指しゃぶりがしやすくて落ち着くんだ。
下記画像を見ていただくとわかりますが、スワドルアップはお腹の中と似た姿勢になるようつくられています。
両腕をバンザイした独特の姿勢は、赤ちゃんがお腹の中にいた頃のように指をしゃぶりやすくするためです。
大人からすると苦しそうに見えますが、赤ちゃんにとってはこれが慣れ親しんできた体勢なのです。
※医学界でも赤ちゃんを包むときは両手を上にあげた状態にすることが推奨されています。
さらに固定されているとはいっても、布には伸縮性があり動かすこともできます。
しばりつけられている状態とは違うので安心してくださいね。
自由に手足を動かしたくならないの?
ぼくはまだ手足を自分で動かすのが下手なんだ。とくに疲れると手足が勝手に動いて眠れなくなっちゃう。だから寝るときはおさえててほしいな。
スワドルアップの最大の効果とはモロー反射で赤ちゃんが起きるのを防げることです。
モロー反射とは、生まれてすぐから生後4カ月くらいまで起こる原始反射です。
音や光に反応し、ビクッとしたあとに手をバンザイするような動きをします。
赤ちゃんの意思に関係なく起こり、特に疲れると頻繁になります。
低月齢の赤ちゃんにとって手足を自分で動かすのはまだまだ難しいことです。
寝るときは動きやすくするより,モロー反射を防いであげたほうが快適でしょう。
着せたら暴れる赤ちゃんもいるよね?それはどうしてなの?
ぼくの場合は,はじめての経験だからどうしていいか分からなかったの!
もし着せはじめて1週間たっていないのであれば、ただ慣れていないだけの可能性が高いです。
スワドルアップの公式サイトでも下記のように書かれています。
着せた状態で何回か寝かしつけをして、赤ちゃんに慣れてもらいましょう。
ぼくは寝るときに体が勝手に動いちゃって、おさえられないの…!
生後4カ月以下の赤ちゃんは、自分で手足のコントロールがうまくできません。
疲れると本人の意思とは関係なく動いてしまい、暴れているように見えることがあります。
寝つくときだけ暴れる場合はスワドルアップが嫌なわけではない可能性が高いです。
ただスワドルアップを着せないほうがすんなり寝るという場合は無理に使う必要はないでしょう。
ぼくはもうお気に入りの姿勢があるんだ!だから固定しなくていいよ!
モロー反射消失後に暴れている場合は、自分の好きな体勢で寝たいのかもしれません。
使い続ける必要はないので卒業を検討しましょう。
窮屈にしないためには
下記の使い方はやめましょう。
スワドルアップは体重によってサイズを選ぶことが推奨されています。
公式サイトを確認の上、適切なサイズを選びましょう。
もともとピッタリとしたつくりになっているため、少し大きめがおすすめです。
サイズが適正であっても、中に服を着せすぎるとパツパツになってしまいます。
中の服は2枚までにしましょう。(肌着+ロンパース)。
ロンパースはキルト生地などモコモコしたものではなく、オールシーズン用がおすすめです。
スワドルアップ|成長の妨げになる?
スワドルアップを毎日着せた場合、赤ちゃんの成長になにか影響はあるのでしょうか?
身長が伸びなくなる、発達が遅れる…などウソかホントかわからない情報をたまに見かけます。
結論からいいますと,スワドルアップが成長の妨げになることは通常ないと考えられます。
安全基準を満たしたつくり
スワドルアップはINPAA(Infant & Nursery Products Alliance of Australia)より着用に関する安全基準の認証を受けています。
INPAAとはオーストラリアの乳幼児製品における最大の業界団体です。
もし身体に悪影響があるのであれば、この基準に合格することはできないと考えられます。
またその他には、国際股関節異形成協会(IHDI)から,脱臼予防の効果について認証を受けています。
毎日つかってもOK?
公式サイトを隅々まで読みましたが、使用頻度に関する注意事項はありません。
またスワドルアップに限らず、おくるみは昔から日常的に使われてきたものです。
有名な育児法(ジーナ式・トレイシー式)でも、低月齢のうちは毎日おくるみを巻いて寝かせることを推奨しています。
したがって、スワドルアップを毎日つかっても悪影響があるとは考えられません。
我が家でも毎日、お昼寝&夜に使っていますが、息子は何の問題もなく元気に育っていますよ!
成長を妨げないためには
下記の使い方はやめましょう。
スワドルアップは寝るときに使うことを前提につくられています。
赤ちゃんが起きているときは、手足を動かしたり、いろいろなものを触ったりできるようにスワドルアップを脱がせましょう。
常にスワドルアップで固定されていると、貴重な成長の機会が失われてしまいます。
ただし授乳して寝るだけの時期(新生児~生後1カ月半頃)までは,ずっと着せたままでも大きな問題はないかもしれません。
スワドルアップ|事故の危険はある?
スワドルアップの着用に事故のリスクはあるのでしょうか?
可能性があるとすれば次の2つです。
・うつ伏せになった際の窒息
・熱がこもることによるうつ熱
窒息事故のリスク
スワドルアップを着ると腕を動かしづらくなるため,うつ伏せになった際に窒息する危険がないとはいえません。
そのため赤ちゃんが寝返りを始めたらステージ2(片腕が出せるタイプのもの)に移行することが推奨されています。
しかしスワドルアップは仰向けを保ちやすいつくりをしており,うつ伏せになる可能性自体は低いです。
公式サイトを参照すると,スワドルアップの効果として「仰向けの睡眠姿勢で乳幼児突然死症候群(SIDS)リスク軽減」という項目を確認できます。(下記)
万が一うつ伏せになった場合を考えると、寝返り後には卒業するのが無難です。
しかし常に見張っていなければ危険…というようなことはないといえるでしょう。
窒息事故を防ぐには
下記のような使い方は絶対にやめましょう。
必ず仰向けにして寝かせましょう。
スワドルアップを着せるとものを払いのけることが難しくなるため、寝る場所の安全をしっかり確認しましょう。
✔ マットレスは赤ちゃんの顔が埋まらない固いものである
✔ シーツは赤ちゃんの顔にかからないようしっかりフィットしている
✔ ベッドにぬいぐるみなど柔らかいものはない
赤ちゃんに覆いかぶさってしまい,事故が起こる可能性を否定できません。
寝返りがはじまったら片腕が出せるステージ2に移行するか、腕の自由度が高いものにきりかえましょう。
☆寝返り後におすすめのおくるみをいくつかご紹介します。
【brilbe スワドル】
【スワドルアップ・ステージ2】
【スリーピングスター】
こちらは腕を固定しないタイプです。寝返り後はもちろん,最長で3歳まで使えます(サイズ90cmまで)。こちらはスワドルアップ卒業後に着せるものとしてもおすすめ。同じおくるみなので比較的スムーズに移行できます。
※息子はスワドルアップからこちらに移行しました。
うつ熱のリスク
うつ熱は放熱がうまくできないこと等により体温が異常に高くなった状態です。
スワドルアップは手足から放熱しにくいため,適切な環境で使用しなかった場合はうつ熱になる可能性があります。
とはいえ通気性のよい素材で作られているため、少し暑いだけですぐにうつ熱になる…といったことはありません。
うつ熱を防ぐには
下記の使い方はやめましょう。
スワドルアップは布団やブランケットを使用しない前提でつくられています。
熱がこもりすぎる可能性があるため、上に何かをかけるのはやめましょう。
赤ちゃんが汗をかいていたり、自分の体をしょっちゅう触る場合は暑すぎです。
適切な室温と服装については公式サイトに目安が掲載されています(※下記の表)
また私自身、服装と室温の調整にはかなり苦戦しました。よろしければ下記を参考にしてみてください!
\スワドルアップの服装はコチラ/
いかがでしたでしょうか?スワドルアップは赤ちゃんがねんねしやすいように作られており、誤った使い方をしない限りかわいそうではありません。安心して使いましょう!最後まで読んでいただきありがとうございました。
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